桜吹雪の下には
みごとないちめんのなのはな
懐かしい香り
いちめんのなのはないちめんのなのはな……
山村暮鳥さんの詩を思い出す
やめるはひるのつき
黄色に輝く花の海に白く霞んだ昼の月
その月は自分自身のことなのかな
フタホシテントウがポチっととまった
足下にはお日様に向かって
一生懸命に背のびしている
セイヨウタンポポ
学校の行き帰り
カラスノエンドウ(ヤハズエンドウ)の実を摘んで草笛を作り
「スプースビー」と吹きながら歩いた
生まれたばかりの娘を抱き初めて外の世界にそおっと連れ出したとき
街中の黄色が目に飛び込んできた
レンギョウの花の黄色 空の青 陽を浴びる小石の白 ありんこのぎゅっと詰まった黒 あらゆる命の色が鮮やかに輝き眩しさで目が眩んだ
これが嬉しいってことかと思った
春は生まれる色でいっぱい
命がいっぱい
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