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Butoh Perfomance NOW IN FULLDec.06, 7:00pm,2015/ Terpsichore
野村チヤ画
アトリエ・紅 舞踏公演『今を湛える』出演野村 チヤ・伊藤春彦・青木三都子・岡村 唯史2015年12月6日(日)19:00開演料金 ¥2,000東京都中野区中野3-49-15-1FJR中野駅南口下車それは、おおよそ日常の推移からは疎遠な行為それ自体の時空を現出する事物の表面、そして事物と化した行為の表皮をその微細なマチエールをなぞるとき世界の底が開き存在は悲しみを失う落ちていくのは沈思であり言葉たちであっただからわたしは碧の極みに染め上げられたひときれの行為なのだ★皆様のお越しを心よりお待ちしております‼️ -
愛知でのグループ展が、9日に無事終了しました。猛暑の中、いらしていただいたお客様、ありがとうございました。
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『ミカリケ プラリネ 絵 陶 ガラス - 4 人のまなざし』
愛知県東郷町 未来工房東郷展示場 ← click
撮影:キムラケイコ
会場の様子の一部です
キムラさんの絵、どうぞじっくり静かに向き合ってみてください。私の絵はご自由にご覧ください。今日も暑い一日になりそうですが、ちょっと休憩にお立ち寄りいただければ幸いです。
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sutudio ottanta80蒲田のおどり
Photo by Mari Yago
武蔵野の森で、ひとり黙々とおどりに向かい続けているゆきちゃんです。
先日、ゆきちゃんの一人稽古を観せてもらいに、電車を乗り継ぎ武蔵野の森の中へ行ってきた。電話やメールではよく話していたが、横浜同發会館での黒沢美香&ダンサーズの公演以来久しぶり。
稽古場の区民センターの最寄り駅で落合い、犇と抱き合うがはやいか早足で階段を駆け下りる。途中コンビニに傾れ込み、お昼用のクロワッサン2こずつとインスタントのコーヒースティックと500ミリリットルの“おいしい牛乳”を1パック買った。ゆきちゃんはビシッと背骨を伸ばし大股でスッタスッタ真っすぐ前を向いて歩く。風を切って歩く。私はゆきちゃんの切り開いた風の道を歩く。
区民センターの会議室、三方には大きな窓があるがピッチリとブラインドが閉じられている。薄暗く冷たい四角の部屋には、長机とパイプ椅子が四方の壁に背を向け四角く隙間なく並べられている。
ブラインドを開けると透明な光が斜めに差し込んで来た。おおきな木が空に向かってすっくと立っている。まだ若く柔らかそうな葉を茂らせたしなやかな枝を風に揺らせて小鳥たちを遊ばせている。別の窓からは建設会社か何かの二階建てのプレハブの小屋が見える。
ゆきちゃんが稽古でおどっていると、時々タバコ休憩中のおっちゃんと目が合ったりするそうだ。おっちゃんはそんなとき何を思うのだろうか。
ゆきちゃんは、手慣れた感じで電気ポットに水を注ぎお湯を沸かし、備え付けの小さな食器棚から湯のみを二つ取り出し、一度洗ってからコーヒーを入れてくれた。ゆきちゃんは最初はブラックで、2杯目は“おいしい牛乳”を入れてゆっくりと飲んだ。そして、コンビニで買ったクロワッサンランチを、“バジル・クリッツァーのブログ”の話なんかをしながらささっと済ませると、おもむろに床に“ヨガマット”ではなく銀色の保温マットを敷き躰を解し始めた。私は、最初はぼんやりと眺めていた。衣擦れの音とゆきちゃんの吐く息が聞こえる。
慣れない朝の電車で1時間半立ちっぱなしだったうえに久々の小走り、更に月に一度の体調不良の日でお腹も満たされてしまった私は、集中したい気持ちと裏腹に、ウトウトしかもズキズキ…。なかなかゆきちゃんが見えてこない。
「一緒にやってみない?」とゆきちゃんに声をかけられはっとして、
何も考えずに、私もゆきちゃんからその日に貰うことになっていたF30号キャンバスを梱包するために持参した梱包剤シートを敷き、その上にゆきちゃんと向かい合わせに座った。
ストレッチ
ゆきちゃんは一方の足を前へ投げ出し、その上にもう一方の足をくの字型にまげて乗せ、左手で乗せた足を軽く支えながら一カ所ずつ関節や筋肉をクリンクリン回している。
私も真似て、伸ばした右足の上に乗せた左足首を左手で持ち右手で左足首から先の部分を握ってみた。ふぇ〜、ゴワゴワしてる〜固い〜、それになんて冷たいの〜😖。まず右手の感覚だけが伝わってきた。冷たがってる右手で親指の第一関節から恐る恐る回してみる。グリグリやってみる。?引っ張って回して?指も足首も石のよう物のよう。ギックシャックギリギリ、回ってるんだかなんだかよくわからない。ゆきちゃんの足はクリンクリン踵もクルンクルン解れていく。??何だこの感じ?あっそうだ、歯の治療中に、舌をグイッと押さえられて、自分ではおとなしくしているつもりなのに舌が勝手にビンビン抵抗し、歯医者さんの指と戦い続け、コントロール不能状態になってしまってどうにもならない感じに似ている。全く手に反応しない、バラバラ。ふ〜、今度は右足にしてみよう。ゆきちゃんに教わりながらゆっくり丁寧に一本一本伸ばし関節を確かめながら回そう解そうと思わずに触ってみた。やっぱり右手は、冷たくて固いと感じていた。尚も続けているとだんだん足の余計な力が抜けて来た。
そしてふと何やら新しい感覚に気付いた。右足の指が足の裏が甲がなんか違う!フワ〜っとくる!なにこれ!なんだこれ!あっ!言ってる!右足が言ってる!あったかいって言ってる‼️うわーあったかい‼️ここにいるよって言ってるぅー‼️
なんと、発見しました‼️右足を。右手からの何かをあったかいものを右足の指先からジュワジュワーっと受け取った感じ。それが体中を巡っている感じ。なんか繋がった‼️
慌てて左足も再度挑戦。おおぅ‼️わかるわかる!いるいるここにも!左足発見‼️嬉しー‼️
懐かしい旧友と再会したかのような、足の指をしゃぶったりおもちゃにしていた赤ん坊の頃の記憶が蘇ったかのような喜びでいっぱいになった。私は長いこと、自分の足のことなどすっかり忘れていたんだ。
楽になった。解れた。右足も左足ももう警戒したり疑ったり抵抗したりしない。安心して右手に委ねている。指も足首も最初よりクリンクリン気持ちよく回っている。実に面白い。感動した。
そして背骨体操?
ゆきちゃんが四つん這いになり、私に背骨を一こずつ押してほしいというので、人差し指でゆきちゃんの首の辺りの骨からゆっくり圧力を加えてみた。グリグリ押すと、それに答える様にその骨を頂点にしてググーンとゆきちゃんの背中が弓なりに撓ってくる。指先がブワッと熱い。これ以上無理というところまで頂点が持ち上がるとフ〜と縮んでいく。指先もゆっくり冷めていく。数個ずらしてまた押すと今度はその骨が答える。グイーっと持ち上がりスーッと下がる。その度に背骨がら伝わる熱がブワーと指から注ぎ込まれる。ゆきちゃんの骨は自由自在。面白い。
交代して、今度はゆきちゃんが私の背骨を押す。指で触れられているのはわかる。だがそれが、背骨の内の1こだということまで感じ取れない。ゆきちゃんが、
「ここだよー、ここここ」
と私の背骨に伝えてくれる。ジワッとなにかが流れ込む。ここ、ここと押してくれる。すると、ん?これか?っという瞬間があり、その部分を中心に動かしてみる。
「そうそう、きたきたー」
おーここか。探って探って、見つけられるんだ。自分も動かないなりに限界まで挑戦する。ブオーっと背骨の先が熱くなる。ゆきちゃんの指に伝わっていくような感じがする。
背骨と指の接点から熱いものが行き来している様に感じる。面白い。
はい、終わり。
初めての経験。ストレッチって、柔軟ってこんなに面白いの〜‼️
もっと小さい頃にこの面白さを知っていたら、小学校の体育の時間にこんな柔軟体操をやらせてもらえてたら、私は体育が大好きになっていただろう。残念ながら、子供の頃は学校の体育の時間が大っ嫌いで運動会なんて恐怖以外の何者でもなかった。朝起きたら学校が火事で燃えて無くなってしまってたらいいのにと何度願ったことか。しまいには、教室の黒板の上のクラス目標の、額に飾られた『知 徳 体』という、担任の土井先生が生徒の健やかな成長を思って書かれたであろう毛書の『体』の字を見るだけでもお腹が痛くなったものだ。
ゆきちゃんにそう言うと、それは今だからそう思うのだと言われた。子供の頃では同じ様に感じたかはわからないと。それはそうかもしれないな。子供の頃は、もっと手も足も身近だったろうし、体育の授業は嫌いだったとはいえ、今より常に動いていたしね。
さて、ゆきちゃんの稽古が始まった。
私は、ストレッチの余韻でまだ少し興奮が残っている。
何でもよいから思いついた言葉を何個か上げてほしいと言われ、たまたま電車の中で読もうと思って鞄の中に入れていた、平田オリザさんの『わかり合えないことから,コミュニケーション能力とはなにか』(講談社現代新書)という本を出し、適当に開いたページから目に入った言葉を拾うことにした。
“寵愛”だったか“求愛”“砂漠”など、数カ所からランダムに抜き出した。
その言葉をおどりで表現するということではなく、言葉の意味も関係なく、普段自分から出てこない言葉を聞いたり書いたりして、それをとっかかりにして展開させていくということだった。
ゆきちゃんがおどりだす。空気を動かす音の中、躰で考えているような実験を繰り返しているような、途切れた時間が羅列されていくような感じだった。
おどる
最初、ゆきちゃんの躰は平面的というかシルエットで見えていた。冷たい床に張り付いているほんの僅かに透ける黒いシルエット。輪郭線の際からは外の真っ白い光が眩しく広がっている。映像を見ているような、遠いところのものを観ているような感じだった。
ただじっと見つめていると、
サワサワサワサワササササザワザザザーーーーー
耳元を風が吹き抜けた
チュチュチュッ チュピーーーチュチュピーー
ゆきちゃんつぶつぶになる
ザワワワワワワワワワワワー
ピーポーピーポーピーーーポーーーーー
あえいうえおあっおーーザワワワワワワーーー
わたしもバランバラン粉々つぶつぶ砕けていく
グワーーーーーーーーーーーーン
グワーーーーーーーーーーーーーーーーン
ゆきちゃんがつぶつぶになってわたしと混ざっていく
わたしもつぶつぶ、声も救急車の音も冷たい床も閉ざされた窓も白い光も
バランバランつぶつぶ全部混ざっていく
境目がどんどん消えていく
会議室も区民センターもおおきな木も森も流れる雲も
大きな風になる
ザザザザザザザザザザザザザアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
鼓動のバックンバックンもつぶつぶに吸い込まれまたどこかから聞こえてくる
ああまっしろ
ぷつっ
チックタックチックタック
いつものゆきちゃんが床の上に立っている
眉をひそめ時計を覗く
終わっちゃった。びっくりした。
びっくりした。
なんだったんだ。
またあそこにいきたい。
オッタンタには行かなかったけど、私はこの日の感覚を繰り返し繰り返し引き出しては味わう。引き出しているうちに違うものにどんどん変わっていっているのだろうけど、やっぱり思い出す。思い出すと泣けてくる。
ありがとう。ゆきちゃん‼️
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本日、2015年5月15日(金)
sutadio80 ottantaにて
❶21:00〜 ❷22:00〜
¥1000 1d.
レコード係員:ロビー☆カマタ、STS、鳴子こけし
蒲田のおどり:吉田由紀子
おどりってなに?なんでおどるの?
ゆきちゃんをみて!
みつづけて!
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湯河原から春の風が届きました
DMより
染織家 花ちゃんの個展です青山 八木 にて2015年3月17日(火)〜21日(土)午後12時〜午後7時真鶴の絶景を望む花ちゃんのいう“アジト”の中で眈々と向かい織り上げた反物楽しみです‼️ -
『わたし』2015
青木三都子『モナ・リザ』2014
青木三都子
遠く見知らぬどなたかの温もりに触れられたような、幸せな気持ちになりました。ありがとうございました!
喜多里加作 お雛様
青木三都子 コラージュ喜多里加間宮香織 ガラス間宮香織 ガラス お雛様(会場風景写真‥間宮香織)
カフェでごゆっくりお寛ぎくださいね
(作品写真…お客様Kさんより)『ミカリケ プラリネ』の展示は本日最終日2015年2月9日(月)15:00までです!★無事終了いたしました!たくさんの方にご来場いただきました。ありがとうございました!
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ミカリケ プラリネ - 絵、陶、ガラス
愛知県日進市“ギャラリー森の響(おと)”にて、2015年2月4日(水)より開催します!
本日3時過ぎから、油画の木村恵子さん、ガラスの間宮さん、陶の喜多さんが、搬入作業をしてくれています。
私は、新作、愛知での初披露作も出展しました。今回が7回目となる4人の作家による作品展です!お近くの方、お誘い合わせの上、ぜひお出かけくださーい! -
『デザインの腕が上がる凄いフリーフォント1500【DVD-ROM付き】』
“ラトルズ”さんより出版されました
おもしろい書体が満載です
分厚いです
108号の欧文・絵フォントも50種類〜掲載されました!
ぜひ、ご利用ください♥
108号の掲載書体 例えばこんな感じ
絵フォントもあるよ
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柏タカシマヤ T館地下2階 特設会場にて
2015年1月14日(水)まで開催中です
懐かしい昭和の人々の息吹を感じられる温かい世界です。幻想の彼方に消えつつあるこの世界を、誰でもいつでも帰って来られる故郷(ふるさと)として残してくれているような優しさを感じました。「好きなもの全然作れなくなっちゃったよ〜」なんて仰っていましたが、覗き込んで隅々まで見てみると、所々にこっそり、中には堂々と、山本さんっぽい(と一方的に思っただけですが)遊びの部分があり、一緒に行った108号とププッと笑ってしまいました。お年を召したご夫婦が、「ああ、本当に懐かしいねぇ〜。こんなだったねぇ。ホッとするねぇ。」と微笑みながら語り合っていましたよ。胸がキューンとしたわ。いい仕事してますね!私も、温泉旅♨︎にでも行ってきたようなスッキリした気分になり、ゆったり温かい余韻に浸れました。ありがとうございました。♥️〈山本さんで思い出すこと〉会社の応接の机で、寝ぐせ頭でゴジゴジ木箱を削り木屑に塗れて熱中している姿。松濤のCの作業場、粘土での太古の生物作り。いつもほとんど平面の仕事だったから、とても新鮮で面白かった。芸者模様のビアジョッキも教えてもらって作ったなぁ、あれどうしたっけ。二科展画家のH氏も一緒にお手伝いしたな、今どうしているかしら。会社時代お世話になった人たちに会いたくなってしまった。山本さんに、行ってくればイイじゃないと言われて懐かしい顔が、ポンポン浮かんできた。今度行ってこようっと! -
次女が小学2年の時に、学校の理科の授業でメダカを3匹もらってきた。その後、夏祭りで掬ってきてさらに増えた。偶然、買ってきたホテイアオイの根についていた卵から孵ったものも含め、春から夏にかけての繁殖期でじゃんじゃん卵が生まれ稚魚が育ってきた。掬ってきたもの中には弱っていたり尾腐れ病にかかったりして死んだものや、親メダカに卵のうちに食べられてしまったものもいたのだが、強いものや運の良かったものが生き残った。卵や稚魚たち専用のペットボトルで作った避難所も装備した。ベランダに置きっぱなしのプラスチック水槽の中のメダカは、冬になると青味泥の繁殖する水底に沈み姿が見えなくなってしまった。最初の冬には、無知な自分の雑な飼い方のせいで死なせてしまったと思っていた。しかし翌春になりポカポカしてきたころ、水槽を洗おうと乾涸びた藻の蓋をメリメリ剥がしてみたら、なんと!辛うじて残っていた小さな水たまりの底に、寒い冬の日に見失ったメダカの姿を発見したのだ。メダカって冬眠するんだと知った瞬間だった。でも、メダカたち全員が生き残れる訳ではなかった。春先から夏までに生まれたメダカたちは寒くなるまでに成魚となり繁殖もできる様になっていく。そのくらいになればちょっとくらい過酷な環境での冬越しもどうってことはないようだ。しかし、秋生まれで寒くなるまでに大きくなれなかったちびっこにとっては厳しい。翌春に再会ならずどころかすっかり影も形もなくなってしまう。水草はアナカリスとホテイアオイ。いつの間にかボルボックス?のような濃緑色の微生物が繁殖し始め、水換えしなくても常に綺麗な状態を保つようになった。ただ、中の様子を水槽の側面からも観察したかったのでタニシも入れた。タニシは水槽の側面の壁に付く藻を好きな様に食べて歩くので、自分の食べ歩いた通りに道ができる。たまに水面に浮かぶメダカの餌も足で抱え込んで食べる。掃除機の様な奴だ。元々いたメダカで寿命で旅立ったものもいたが、4年後の夏には総勢33匹の大所帯になった。中でも1番の古株は、2世代めのブチ模様のゴッドマザー。家のメダカ水槽の主だった。餌を撒けば1番に飛びつきお腹がパンパンになるまで離れない。体長は4センチ以上あり丸々している。卵もどんどん生み、このゴッドマザーの子供たち(特に雌)も強かった。2番目は、3代目の金色に輝き端正な姿をしていたゴッドマザーより少し細めの雌。この2匹が中心だった。雄たちには何故だか、若く美しい美魚よりも圧倒的な強さのゴッドマザーの方が人気があった。雄の勢力は弱く数も少なかった。トップ2の雌に言い寄っては追い払われ足蹴にされそれでも向かって行くものだけがお父さんになれた。痩せた黒メダカ2匹とヒメダカとブチメダカの4匹がよく挑んでいた。卵から赤ちゃんが孵るのが、それはそれは楽しみだった。姿形や行動や性格を観察して誰と誰の子か大体わかるんだ。最初は擂り潰した餌をやり、徐々に大きく立派に育っていく姿を毎日感じることが嬉しかった。若い両親から生まれてくる赤ちゃんも増えてきた。ところが‥マンションの大規模工事のために、ベランダを空っぽにしなくてはならなくなり、メダカ水槽(この時期にはバケツ水槽)も、他の金魚バケツや植物とともに半年間室内に移動した。室内飼育の勝手が分からず、晴れた日や作業のない日に外に出す等々、いろいろやってみたのだけど、2ヶ月もしないうちにバタバタと尾腐れ病にかかり、小さく弱い物たちがまずやられた。隔離したり水を換えたり薬を使ったりしたものの追いつかなかった。とうとうある朝、あのゴッドマザーも固くなっていた。だだ一匹、いつも強い雌たちや自分より大きいものたちに追い払われ、居場所無げにアナカリスの茂る水底の暗がりに佇んでほとんど餌にも有り付けなかった痩せたブチ模様の雄だけが生き残った。この雄はゴッドマザーの息子。両親も奥さんも子供たちも親戚も友だちも皆死んでしまった。外で暮らす魚にとって、太陽と風がどれだけ大事か実感した出来事だった。それから1年、たった1匹で、増えたタニシたちと暮らしているよ。誰から追われることもなく静かにひっそりと。暖かい日差しの当たる日には、控えめにお日様を浴びに上がってくる。お日様色と同じ色、スッとした優しい背中をしているんだ。
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