•  19の春、私は1浪,彼女は現役で美大の同じ絵画専攻クラスに入学し、大学で紹介された女子寮で一緒になり、それから20年以上の付き合いです。
     出会った頃の彼女は、ハックルベリーかジムシーのようでした。
    初めて見るゴキブリに驚いたり、初めての明太子が気に入って、薄皮をひっくり返して剥きながらぺろぺろ食べ、きれいにその皮を指にはめて喜んでいました。
     高校時代に描いたというたくさんのアクリル画(記憶違いかな?)を見せてもらいました。その中の一枚に麦畑の絵がありました。青く高い空の下黄金に輝く一面の麦畑、何より印象に残っているのは、その絵の中を吹き抜ける風です。宮沢賢治のお話の中で吹く風の様でした。絵の中には描かれていなかったけど、お腹いっぱい胸いっぱい風を吸い込んでまっすぐ立つ彼女の姿が見えたような気がしました。
     彼女の白目はいつも青く透き通っていて潤んでいました。遠くを見つめる彼女の横顔を覗くと、その白目に夕日が映り込むのが見えました。

    彼女は今もまっすぐ立っています。
    彼女は何も持っていません。
    どうと吹く風を身体全部で感じながら。
  • 「緑色の獣」はじめての文学 村上春樹著 を読んで… 


    実際に文中で描写されている姿とは全く違いますが、この真っ黒い潤んだ瞳でじっと見つめる姿が浮かんできました。

      ワトソン紙に色鉛筆・ペン画

  • よみきかせ その② 

    絵本「おおきなかぶ」…作:A/トルストイ・絵:佐藤忠良  をもとに小学校にて“劇”を行いました。
    かぶ…顔出し被り物 
    素材:ハレパネ(スチレンボード)・画用紙・竹ひご
    ★出演  … ☆おじいさん役 ☆おばあさん役 ☆まご役 ☆ナレーション
                → よみきかせ仲間より即席メンバー  
    ★特別出演… ☆かぶ役 → 実施クラスの担任の先生に予めシナリオをお渡しして当日ぶっつけ本番でご協力いただきました。               子どもたちは大喜び!「先生、がんばってー!」と声援が聞こえました。
           ☆いぬ役 ☆ねこ役 ねずみ役
                → 観てくれている子どもたちの中から様子を見て選抜。ドキドキワクワクとても盛り上がります。

     シナリオは、絵コンテにして、メンバーそれぞれ、仕事や家事の合間に集まり、いつもよみきかせで入るときのクラスごとの雰囲気を想像しながら練習を重ね準備しました。  
    被るとこんな感じ
    4〜6年生のクラスで行いましたが、誰もが知っているこのお話、最後かぶの抜ける場面ではズラ〜っとクラス中の子がつながって引っ張り「スッポーン!!」、大きい子たちも充分楽しめました。初めて聞いた歌もすぐに覚えて、繰り返すごとにノリノリで元気に歌ってくれました。
     私たちもとても楽しくお腹の底から笑っちゃいました。
     
    いぬ・ねこ・ねずみ

  •  ペープサート人形劇「わらしべちょうじゃ」のための小道具を作りました。

     娘の通っていた小学校で、“絵本のよみきかせ”を10年やってきました。普段は朝の始業前の10分で、その日にそのクラスで読みたい本を選んで読みます。学期末・学年末など年に数回“お楽しみ会”として、このようなペープサートやパペットなどを使った人形劇を行いました。
    低学年ではもちろんのこと高学年でも大好評で、最後には毎回人形たちとの握手会となりました。
    主人公:わらしべちょうじゃ

    “かんのんさま”は大人気 登場すると「キャーキャー」笑い声がひびきます。
    かんのんさま
    観音堂主人公とかんのんさま
    観音堂主人公とかんのんさま

    こども お供のもの
    こどもお供のもの
    呉服屋馬引き
    呉服屋馬引き


    馬

    娘に、「観光地によくある顔の部分のくり抜かれた“顔出し看板”に見える〜」と言われてしまいました。頷けます。地主
    地主

    主人公の手の裏にはスチロールの半球体で細工をしわらしべやあぶを差し込めるようにしました。
     写真はありませんが、舞台下でボロ着物からイカしたピカピカ着物へ早着替えができるように、裏に輪ゴムをつけ腕を通せばすぐに装着できるピカピカ着物を別に作りました。とても似合っていました。
     
     よみきかせ仲間による、即席劇団“わくわく座”、2〜6年生で5回公演することができました。その回ごとに観てくれる子どもたちが違うので当たり前ですが反応も違い、毎回新鮮な気持ちでハプニングや子どもの反応に合わせてのアドリブも、皆で楽しみながらできました。

     子どもの卒業とともに、私も小学校でのよみきかせは卒業しましたが、子どもたち おかあさんたちと過ごした時間は忘れられない宝物の一つとなりました。

    素材…段ボールにアクリル絵の具・クレヨン・油性ペン スチロール球(半球)・割り箸・草等々
    舞台裏


    イメージ
  • きつねどん

    たぬきどん 

    依頼があり
    きつね と たぬき の“お面”を作りました。

     依頼主さんは元幼稚園の先生で、きっと
    “かわいらしい作風”ならばご自身で作られるだろうと判断し、あえて“こんな感じ”にしてみました。
     小学校で子どもたちに見てもらったところ、意外にも「かわいい〜」という反応が多くびっくり。
     リボンをつけたりして可愛らしくアレンジして使っていただきました。      








    素材:段ボール アクリル絵の具 クレヨン

  • 我が家のベランダには、夏祭りの“金魚すくい”ですくってきた金魚がいます。
    “でんちゃん”と名付けられ元気に大きくなりました。水槽の中で上半身を出して立ち上がり餌を催促するくらいです。
    そのでんちゃんをモデルに夫が「金魚のきんご」というお話を書きました。そのお話のための挿絵です。
     実はこの絵を描いた年の夏にでんちゃんは天国へ旅立ってしまいました。
    今は、跡継ぎの“どんちゃん”が2代目としてがんばり、転覆病を乗り越え、元気に暮らしています。
    でんちゃん
    跡継ぎのどんちゃん


  • ままとおさんぽ てをつないで てくてく てくてく ? ? ? てくてく てくてく

                         クロッキー帳に色鉛筆・パステル画

  • 子どもの頃よく行った故郷の島のイメージ

    潮のかおり、
    押し寄せる波の音、
    湿っぽい風、
    飛び魚の陽をうけてキラキラと光る姿を思い出します。
  • ケント紙 ボールペン画


  • 八王子の山奥で過ごした学生時代、よくアトリエの裏から山に入りこんな枯れ葉の積もる獣道を歩いた。シャッシャッと枯れ葉を踏みしめながら無心で歩いた。

    ペン・色鉛筆画
    大学近くの焼き鳥屋で知り合ったバイトのにいちゃんと気が合い、着ていたTシャツを交換し合ったりするようになったので、わたしは彼を友達と認識していた。
     ある日いつものように裏山の獣道を歩いていてふと、枯れ葉に埋もれていく人の姿が見えた。そこで、焼き鳥屋のにいちゃんに、「今度、ちょっと枯れ葉に埋もれてみてくれない?」と絵のモデルを頼んでみた。すると、それっきり全く連絡が取れなくなってしまった。残念だった。



                          

  • ペン・色鉛筆画        じっと みみをすますとね きこえるよ いのちのおと
  • ペン・色鉛筆画
    ヘッドホンはずして 風に耳を澄ませよう
  • 画用紙に色鉛筆で描きました。
    子どもが「ただいまー」と帰ってきたときに、ぽっと浮かんだ景色です。