「金魚が死んでる」
と夫の声…。
見ると、水面に浮かび光を失った真っ黒い目を空に向けて横たわるどんちゃんの姿
あぁ…
菜箸を手に弁当箱におかずを詰めながら、
“でんちゃん”が昇天したのもこんな時期だった…。
やはり水質の変化に気をつけて丁寧に環境を整えてやるべきだったかな、そういえば昨日のどんちゃんは食欲がなかった、いやいやその前から去年ほどの元気な姿を見ていない、
この春に良かれと思って移し替えたバケツ住まいが合わなかったのか、ワサワサ増えたアナカリスが負担になったのか。“ホテイアオイの根っこをバリバリ食べるのが大好きなどんちゃん”と思っていたけど食べさせてはいけなかったのか、餌をやりすぎたのか……と、後悔の念に苛まれていた。
我が家にきて6年、あぁ残念無念。
出かける寸前の中学生の娘に、
「帰ってきたら一緒にでんちゃんのお墓のところに埋めに行こうね」
としんみり言いながらどんちゃんの元に行き、びくともしないで天を仰いで浮いているどんちゃんの腹の下に手を入れ救い上げようとしたその時、
どんちゃんの口がパクっと動き、弱々しくしおれた尾びれが翻った。
「ウォオ!!生きてる生きてる!!」
ということはまた転覆病?と大慌てで二度目の入院。前回と同じ塩水水槽へ。
そおっと流し入れると、浮力のせいか片腹を水面にだしたままやはりぐったり…
もっと早く気付いてやれば良かったとまたも後悔。
朝食に出した“鮭”のような匂いもするし、よく見ると赤い油も水面に浮いている。
今回はだめかも…。
助かったとき用にと、急いで前に使っていた水槽にどんちゃんの好きだった石ころを敷いて水を張り日に当てて準備しまた覗くと、
ユラユラと体を動かしてバランスをとろうと頑張っているどんちゃんの姿!
真っ黒く光を失っていた平らな目が潤ってキョロンと動いた!
がんばれどんちゃん!
体勢を整えようともがいてもどうしても横腹を出して浮いてしまう。胸びれと尾びれを使って何度も何度も挑戦する。横腹が水面から出てしまうと乾燥してしまうのではないかと思いアナカリスをちぎって腹に乗せてみた。暫く休んでまた挑戦するどんちゃん。そうこうするうちに何となく体勢がとれてきた。塩水なのでつい浮いてしまい背びれが出てしまうが、顔つきに生気が戻ってきた。目はキョロンキョロン動き時折私の指を見る。
ホッ
洗濯を済ませまた覗くとキョロキョロしながら水槽の壁に映る自分の姿を追いかけて上へ下へといつものように泳ぎ回るどんちゃん。
よかった〜
復活どんちゃん。
暫く入院してもっと元気になったらお気に入りの水槽に戻ろうね。
入院直後のどんちゃん |
復活どんちゃん |
ゆったり泳ぐどんちゃん |
0 コメント → 金魚のどんちゃん危うし!
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