• ゆきちゃんダンス in 中華街

    黒澤美香 & ダンサーズ
    jazzzzzzzzzzz-dance
    2014年11月13日(木)〜16日(日)
    ヨコハマ中華街 中華菜館 同發新館ホール

    15日13時半からの回に行ってきました!
    私のブログで時々登場する“踊る人ゆきちゃん”も出演。



    普段のゆきちゃんとの電話やメールでの話から想像を膨らまし、
    夢の中でも踊ってもらったゆきちゃんダンス。
    やっと、本物のゆきちゃんの踊りを観ることができた。

    総勢26名のバランバランな顔のバランバランな身体のバランバランな思考の踊り手たちが、互いに血と血を巡らせながら、一つの肉塊の一つの生き物のように蠢いていた。
    それぞれが細ーい絹の糸で繋がっているような、曼荼羅のような?

    踊り手一人一人は黒澤さんの描く一筆一筆であり、踊り手はみなそれを承知でその役割に徹している。その一筆という制限の中でそれぞれが自分の色をギリギリまで滲みださせ、他の色と交わったりはじき飛ばしたり、今起こる化学反応を驚き発見したりしている。
    私たち観客が吐く息も体温も、隣でうとうとしている小ちゃいご夫人の小ちゃい鼾までも
    みるみる吸収されて行く。
    そしてまたこちら側に溢れ出てくる。
    大きく両手を広げ、すべてよし、と言ってもらっているようだ。

    部分でいえば、ゆきちゃんに思い入れがありすぎるからなのか何なのかはわからないけどゆきちゃんのソロのシーンが特に印象深かった。血と本能で踊るような、トランス状態に誘い込まれるような他の場面とは全く異質だった。
    地球に吸い付いて踊っているような、時間とか空間を引き延ばして、他の誰にも見えないゆきちゃんにしか見えないものを真っすぐ見つめ、細切れにして確かめているような、消化して行くような、でも陶酔しているのではなく冷静な眼。
    指先から髪の毛一本一本にまでピーンと張りつめた緊張感があって、その指先に集まってきたエネルギーの束がゆきちゃんの身体を通って地球にどくどく注ぎ込まれて行くように見えた。
    引き込まれた。もっとみたかったな〜。
    同じ場面にいた他の二人が何の関わりもなく、一人は他の場面の要素を残しつつ生っぽく踊り、もう一人のゆきちゃんと触れそうなほど傍に居るのに居る様に感じないほど存在を消した物の様な人(レストランの壁にオブジェとして飾られているカラッカラに乾いた流木のような)との対比も面白かった。
    地中から吹き出るような音のベースの音も、雷のように落ちてくるドラムの音も、軽やかなピアノの音も踊り手の一人になっていた。

    この世にこんな面白いことはないというふうに周囲に幸せを振りまいて踊る人。
    なんでここに居るのって思うほど切ない顔のままの人。
    バレエダンサーなんだろうなという美しい形や動きの人。
    何かを探しながら不安に踊る人。
    考えるために踊る人。
    考えないために踊る人。
    踊りたいから踊る人。
    踊りたくないから踊る人。
    生きることが踊ることという人。
    この人たち皆ここにいてよかった。
    とにかくよかった!想像よりよかった!

    それからもう一つ、
    舞台全体を隅々まで、レーザービームのように射抜く黒澤さんの視線。
    そうなのか!これもダンスなんだ。
    と思ってしまった。
    プログラムより


    うっかり涙を流してしまった。
    恥ずかしいので洟を拭く振りをしてごまかした。
    後で、一緒に行った友人I氏も「感動した。泣いちゃったよ〜」と言っていた。

    そうだよね。そうだよね!よかったのよ〜

    ということで帰り道中華街の食堂に寄り、甘ーい紹興酒で乾杯をし感動の余韻に浸ったのでした。

    いいもの見せてもらいました。
    ゆきちゃん、ありがとう!
    ダンサーズの皆さん、黒澤さん、スタッフの皆さん、ありがとうございました!


    娘たちへのお土産は、この感動話とお揃いのパンダのポーチ、夫には肉饅
    I氏は奥さんに綺麗な髪留め











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